野球肘

野球肘とは

野球肘とは、投球動作を繰り返すことで肘関節やその周囲の組織に負担が積み重なり、痛みや動かしにくさを感じる症状の総称です。障害が生じる部位によって「内側型」「外側型」「後方型」に分類されます。特に成長期の野球選手にみられることが多く、早期の適切な対処が大切となります。

内側型野球肘

肘の内側（上腕骨内側上顆）に痛みが現れるタイプ。投球時の外反ストレスによって、内側側副靭帯や屈筋群腱・軟骨・骨端線などに牽引力が加わることで発生します。投球や投球後の肘内側の痛み、肘の曲げ伸ばしの障害が特徴的です。

成長期では、内側上顆裂離損傷（剥離骨折）、内側上顆骨端線離開（リトルリーグエルボー）。成人では内側側副靭帯損傷、尺骨神経障害などが見られます。

外側型野球肘

肘の外側（腕橈関節部）に障害が生じるタイプ。投球時の外反ストレスや繰り返しの関節圧迫による骨・軟骨の障害。肘外側の痛みが特徴的で、肘関節がロックしたようになり動かしにくくなることもあり、放置すると肘変形や機能障害のリスクが高まります。

代表的な障害が、離断性骨軟骨炎（上腕骨小頭OCD）で成長期に多く、進行すると軟骨がはがれて関節内遊離体（関節ネズミ）ができます。

後方型野球肘

肘の後方（肘頭）に障害が生じるタイプ。投球動作の終盤（フォロースルー）で肘が急激に伸展し、肘頭が肘頭窩に衝突（インピンジ）することで発生。伸展や外反力による骨・軟骨の圧迫が主な要因となります。肘後方の痛み、肘の伸展障害が特徴的で、投球数過多や誤った投球フォームが原因となります。

成長期では、肘頭骨端線離開（骨端線の損傷）。成人では、肘頭疲労骨折や関節内遊離体、インピンジメント障害などが見られます。

野球肘をそのままにしてしまうと、慢性的な痛みや動かしづらさに悩まされるだけでなく、骨や軟骨、筋肉への損傷が進行して投球動作ができなくなる恐れもあります。さらに重症化すると手術が必要となったり、野球を続けること自体が困難になる場合も考えられます。

早期に適切なケアを行わなければ、痛みが残ったまま日常生活でも違和感や不安を抱え続けることになってしまいます。

野球肘の原因

当院には、野球肘で悩まれている方が多数来院されています。

検査や施術経験から分かっているのは、野球肘はいくつもの要因が絡み合って起こることが多いという点です。

野球肘の原因としては以下のようなものがあります。

このような多様な原因が複雑に重なり合い野球肘は発症します。

画一的な治療では不十分であり、一人ひとり異なる要素を見極めたうえで改善へのアプローチが大切です。

他の治療院や病院で満足できる結果が得られていない方も、ぜひご相談ください。

病院とはここが違います

病院では野球肘の対応として、次のような治療が一般的です。

安静・投球制限

長期間ボールを握れなくなり、練習や試合への復帰が大幅に遅れることがあります。精神的な負担も大きくなりがちです。

痛み止めや湿布の使用

痛みや炎症の一時的な緩和には役立ちますが、根本的な解決にはつながりません。薬の副作用リスクも考慮が必要です。

手術

心身への負担や再発リスク、費用の面までデメリットがあります。必ずしも元のパフォーマンスを取り戻せるとは限りません。

野球肘を改善するために

まずはご本人のお悩みや症状について丁寧に伺い、肘や全身のバランスを検査して症状の根本原因を明らかにします。一人ひとりの原因と状態をふまえ、体に負担の少ない施術とセルフケア指導を行うことで、根本改善と再発予防を目指します。薬や手術が不安な方も安心してお任せください。

初診時にしっかりとカウンセリングと検査を行い、状態に合わせてオーダーメイドの施術プランをご提案します。当院独自の技術により神経のバランスを整え、再発しにくい体づくりをサポートします。

競技復帰や夢の実現に向けて、全力で伴走いたします。

当院の特徴

国家資格を持つ院長がカウンセリングから施術・フォローまで一貫して担当し、野球肘の原因究明と個別の対応で早期改善を目指します。

患者様一人ひとりの小さな変化も見逃さず、院長が直接検査・施術を手掛けます。症状や体質に応じた手技やKOHATSU Methodを使用し、根本改善にこだわります。専門的見地から一人ひとりに合った最短ルートでの回復をサポートしますので、医療機関や他院で改善しなかった方もご相談ください。

薬が苦手な方や他の治療で満足できなかった方など幅広くご来院いただいています。

野球肘に関するQ＆A

野球肘は自然に治りますか？

軽度な場合は安静によって改善することもありますが、根本原因を解決しなければ症状がぶり返すケースも多いです。専門家による適切な評価と対応が大切です。

野球肘の人がやってはいけないことは？

痛みや違和感がある状態で無理にプレーを続けるのはNGです。自己流のストレッチやマッサージは悪化につながる場合があるので、専門家に相談しましょう。

投球の休養を取れば再発はありませんか？

痛みが和らいでも原因を放置していれば再発するケースが多いです。フォーム改善や体のケアと併せて再発予防策を取り入れましょう。

湿布や痛み止めは効果がありますか？

炎症や痛みの緩和には一時的に役立ちますが、根本的な治療には至りません。改善のためには原因に合わせた施術やケアが必要です。

どんな時に受診すればよいですか？

投球のたびに痛みが強まる、日常動作でも違和感や痛みが続く場合には早めの受診がおすすめです。症状が長期にわたる場合もご相談ください。

治療期間はどれくらいですか？

症状や原因によりますが軽症の場合は数週間、重症の場合は数ヶ月かかることもあります。一人ひとりに最適なプランを提案します。

野球肘で悩みご相談いただいた方が、施術を通じて次のような変化を実感いただいています。

しっかり対処すれば、野球肘の悩みは解消できる症状です。適切な検査と施術で、再び夢や目標に向かって進むサポートを全力で行っています。

野球肘は早期の対応ほど、回復や復帰もスムーズになります。少しでも不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。